断定表現は「事実」ではなく「主張」
医院のホームページや広告で目にする「必ず」「絶対に」は、検証済みの事実ではなく、その医院側の主張です。断定表現は、対象となる状態、回数や期間、費用の条件、個人差といった前提を消しがちです。
読者が確認したいのは、強い言葉そのものではなく、その裏の条件です。「どんな状態の人が対象か」「期間・回数はどのくらいか」「追加費用はどんな場合に生じるか」が書かれているかが比較の軸になります。条件のない断定表現は判断材料として弱いといえます。同じ言葉でも、条件が具体的に示されている医院ほど、比較検討の材料になります。
広告のルールが引く二本の線
基準として参考になるのがGoogleのパブリッシャーポリシーです。同ポリシーは、情報を歪曲・虚偽表示・隠蔽する「誤解を招く表示」を禁止しています。また、有害な健康言説や権威ある科学的合意に反する内容を「信頼できない有害な主張」として禁じています。さらに、他者・組織・製品・サービスとの関連や推奨を不実に暗示する表示も禁じています。
ここで大切なのは、これが広告配信の基準であり、日本の法令や医療広告規制の判断基準ではないという点です。「ポリシーに反するから違法」という短絡的な読み方は避け、表現を吟味する視点として使ってください。制度やポリシーは変更されうる点に留意してください。
来院前に確認できる3つの質問
- この治療は、どの状態の人が対象ですか。
- 追加の費用が生じるのは、どんな場合ですか。
- 説明と同意は、どのように行っていますか。
「痛くない治療」とありますが、どのような方法で、どの程度の痛みを想定していますか、と聞くと、回答の具体性が見えやすくなります。条件を避けずに答えるかどうかが、比較の手がかりです。
診察と説明で確かめる
最終的な判断は、診察と説明の内容で確かめることになります。説明と同意(インフォームドコンセント)の行い方やセカンドオピニオンの選択肢も基準です。治療効果には個人差があり、本記事は特定の医院の適法性や品質、優劣を評価するものではなく、診断・治療の代替でもありません。迷ったときは相談窓口に尋ねてください。
判断の出発点は、強い言葉を信じるかどうかではなく、その言葉の条件を確認できるかどうかです。